社会福祉国家試験対策人体の構造と機能及び疾病 間脳
- By: Kuririn
- カテゴリー: 人体の構造と機能及び疾病, 社会福祉士国家試験対策
人体の構造と機能及び疾病
神経系について
人間の脳は,中枢神経と末梢神経に大別され,それぞれの分類は以下のようになる。
まず,中枢神経には脳と脊髄とが挙げられ,脳は大脳,小脳,間脳, 脳幹 に大きく分類できる。
脳にはいろいろな機能があることは,おそらく皆さんご存知だろうが,ここでは間脳の働きについて,簡単に解説しておく。
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間脳の働き
間脳とは要するに,視床や視床下部領域の総称のことである。ここでは,視床と視床下部それぞれについて説明を行う。
間脳は,大脳の表面からは見ることができず,大脳の内部にある。
視床
視床の働きは,おおざっぱに言えば「すべての知覚情報の中継・配送センター」といえる。
つまり,全身から集められた知覚情報を分析し,大脳皮質のそれぞれの知覚中枢へ配送する働きをしている。
ここへは,全身から近くの神経線維が集合し,次の知覚神経に接続する中継点になっている。嗅覚を除くすべての知覚刺激が,神経細胞の軸索を経て視床に集まり,そこから大脳皮質のそれぞれの知覚野に伝えられる。
体性感覚,触覚 | 頭頂葉 (体性感覚野 味覚野) |
視覚 | 後頭葉 (視覚野) |
聴覚 | 側頭葉 (聴覚野) |
視床下部
視床下部は,自律神経の中枢であり,生体の恒常性を促進と抑制の両面から調整している。視床下部は,脳幹を通して脊髄と繋がっている。この 脳幹 や脊髄から各自律神経が各臓器に繋がっているが,これらの自律神経の活動を視床下部は調整している。
視床下部にある中枢の役割を具体的に示すと,体液の浸透圧調節,ホルモンの分泌,体温調節,摂食中枢(空腹中枢),満腹中枢,性腺刺激ホルモンの分泌などが挙げられる。
これらの機能により.人間の恒常性が保たれる。
恒常性(ホメオスタシス)
恒常性(ホメオスタシス)とは,人体の内外の変化に対して,常に安定した条件で生命を維持しようと働きかける機能である。
例えば,視床下部の働きに示したように,人間の体温は環境の温度に関わらず,36.5℃前後に保たれており,これにより生命を維持することが可能となっている。
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