社会福祉国家試験対策人体の構造と機能及び疾病 脊髄
- By: Kuririn
- カテゴリー: 人体の構造と機能及び疾病, 社会福祉士国家試験対策
人体の構造と機能及び疾病
神経系について
人間の脳は,中枢神経と末梢神経に大別され,それぞれの分類は以下のようになる。
まず,中枢神経には脳と脊髄とが挙げられ,脳は大脳,小脳,間脳,脳幹に大きく分類できる。
脳幹の延髄に脊髄がつながっており,この脊髄から身体の各部位に神経がつながっている。ここでは脊髄について,簡単に解説しておく。
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脊髄(せきずい)
脊髄は,脳幹の延髄につながっており,背骨の中をお尻まで伸びてきた神経の束で,ここから手や足にたくさんの神経が伸びていく。
脊髄は,頚髄8個,胸髄12個,腰髄5個,仙髄5個,終糸1個の計31個の節にわけられる。この節の間を髄節というが,この髄節から,頚神経8対,胸神経12対,腰神経5対,仙骨神経5対,尾骨神経1対が左右に伸びており,これを脊髄神経と呼ぶ。
脊髄が中枢神経であるのに対して,脊髄から伸びている脊髄神経は末梢神経に分類されていることに注意してほしい。(社会福祉士の国家試験で問われたことがある部分である。)
この脊髄は,多くの人が知るように,脊椎(背骨)の中にあり,脊髄は脊椎に守られている。背骨が大切な骨だということは,多くの人が知っているだろう。
脊椎(せきつい 読み方に注意!)は,以下の画像のようになる。
脊椎には,横突起の前方に,神経の通路があり,上下2つの脊椎骨によって,椎間孔という丸い穴を形成する。
頚髄は8個あるのに対して,頸椎は7個,これは一番上の頚髄が,第一頸椎の上側を通るからこのようになる。胸髄と胸椎,腰髄と腰椎の数は一致している。
仙髄は5個あるが,仙椎は1個しかない。これは,小児期には5個あった仙椎が成人になると癒合して1個になるからである。尾椎と仙椎も癒合しており,残された椎間孔から神経が出ている。
脊髄は,脳と同様中枢神経であり,脳と同様,頭蓋骨のような骨格(脊椎),硬膜やくも膜といったもので守られている。
脊髄の機能
脊髄は,言うまでもなく脳と身体全体の連絡通路である。
様々な感覚器が受け取った信号は,脊髄を通して脳に伝わり,
脳からの信号は,脊髄を通して身体全体に伝わる。
そして,脊髄は先ほど述べたように,脳から下のほうに伝わっていくため,
ある脊髄が損傷されると,その脊髄の下には信号が伝わらなくなり,その脊髄の下から受ける信号も脳に伝わらなくなる。
そのため,事故などで脊髄を損傷してしまった場合,損傷される部位が上部であればあるほど,その下の脊髄が機能しなくなってしまうため,障害の程度が重くなる。
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