社会福祉士国家試験第31回 問題3
- By: Kuririn
- カテゴリー: 人体の構造と機能及び疾病, 社会福祉士国家試験対策
人体の構造と機能及び疾病
問題3 国際生活機能分類(ICF)に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1.生活機能とは,心身機能,身体構造及び活動の三つから構成される。
2.活動は,能力と実行状況で評価される。
3.活動とは,生活や人生場面への関わりのことである。
4.個人因子には,促進因子と阻害因子がある。
5.参加制約とは,個人が活動を行うときに生じる難しさのことである。
ICFについては,こちらの記事で詳しく紹介しているので参照してください。
一応,ICFの概念図を下に示す。
問題の解説
1.誤り.
生活機能は,心身機能・構造,活動,参加の3つから構成される。心身機能とICFは生物レベルの心身機能と身体機能をあわせて考えており,生活レベルの「活動」と社会レベルの「参加」をわけてとらえている。
2.正解
活動は,実際にしている活動である「実行状況」と,本人の努力や専門家の支援,福祉用具等を用いて実現可能な活動である「能力」の2つの面に分けてとらえられている。
3.誤り
「生活への関わり」,「人生場面への関わり」という言い方をされるとちょっとわかりにくいけど,これは「参加」の説明になる。生活や人生場面で,自身の役割をどのようにとらえ,それを果たしていくのかという関わりが,ICFでいう参加になる。
4.誤り
個人因子は,生活歴や価値観,年齢や性別と言った,本人の個性とも呼べる要因のことを指す。これは,環境や生活機能に大きな影響を与えることは間違いないけど,良い・悪いということはない。
促進因子・阻害因子は,環境因子に使われる概念である。 環境因子が生活機能に対してプラスの影響をしている時は「促進因子」と呼び,マイナスの影響を与えている時は「阻害因子」と呼ぶ。
5.誤り
参加制約は 個人が参加を行うときに生じる難しさのことである。活動を行う時に生じる難しさについては,生活制限という言葉が使われる。